パッチ・アダムス
『パッチ・アダムス』を観る。それが何であれ、いい話というのは好きである。根が善人であるが故。しかし悲劇的な挿話を物語の前面からすっぽりと覆い隠しているあたり、ハリウッド映画の限界と思しきシークエンスがあるのも事実。不幸の切り取り方が巧妙であればこそ、そこにはやはり「過度の幸福感」があるのではないかと疑うのも己が業の深さか。主人公の価値観が明快に過ぎラスト近くのメッセージにインパクトが足りないのは瑕疵というに及ばぬし、全体として脚本の出来は悪くない。
Published on: 2000/2/25
Categories: 映画