ホワイトアウト、シャフト、ホワット・ライズ・ビニース、悪いことしましョ!
いやはや、米国へ飛ぼうというその日に空爆などしなくともいいではないか? 昼のJLでシカゴへ。
『ホワイトアウト』を観る。原作に忠実であろうとは聞こえがいいが、原作を知っていれば、いかなるサプライズも存在しないつくりである。
『シャフト』を観る。作家性と呼ぶには意見が別れるだろうが、それなりに凝った画面だ。しかし話の筋はあまりにも無体で、主人公にも横車な印象しか受けぬ、とんだヒーロー映画なのだ。サミュエル・L・ジャクソンはのびのびと演じているが、ひとつ間違えるとブルース・ウィリスと選ぶところがないというわけで、これは間違いなくB級。
『ホワット・ライズ・ビニース』を観る。言語の文化的敗北の極北を垣間見る邦題といえる。内容はといえば中途半端なサスペンスだ。隣家のいわく有り気な夫婦の扱いひとつ、一発ネタを水で薄めているような印象があり、事実そんなところだろうという確信もまたあり。
『悪いことしましョ!』を観る。ブレンダン・フレイザーは決して二枚目ではないと思っていたが、チャーリー・シーンのような路線を狙っているのだろうか、しかし程度の低いコメディは控えた方がいいと案じざるを得ないような代物である。何しろ殆ど頭を使うことがない。
などと続けざま機内上映映画を観るうち、シカゴ着。プライオリティサービスのタグがついたバゲッジをロストするという離れ技を演じ、ユナイテッドのラウンジでビールを買おうとしてIDの提示を求められたりする。自分の子供と同じ年代に見えるといわれたところで、こちらは31歳なのである。
現地時間昼過ぎ、ボストン着。
Published on: 2001/2/17
Categories: 映画