単純な場所

sophisticated girl; plain space

ヤング・ブラッド、イングリッシュ・ペイシェント

『ヤング・ブラッド』を観る。ホンコン風アクションが入っているといえばいえ、殺陣も結構、頑張っているとはみえるが、結果としてどうにも三銃士風ではない。愛と冒険に熱中のあまり、大義と忠誠を描くことを忘れているので、ダルタニアンが主人公である必要はさらさらなく、実を云ってダルタニアンにはみえなかったのである。

『イングリッシュ・ペイシェント』を観る。好きか嫌いかと問われれば、レイフ・ファインズは嫌いである。例によって嫉妬深い不倫男を演じている。度を越しているとまでは云えまいが、その長さもかなりのものであり、場面が多い割に登場人物の動機は不可解だ。一方で、砂漠とイタリアの情景を積み重ねたその結果、ラストの広がり感が醸成されており、だとすればこの映画の長所と短所は同一のものである。

Published on: 2002/9/22

Categories: 映画