ロミオ・マスト・ダイ
息子の誕生日。虫の図鑑が欲しいというのでこれをプレゼントするが、迂闊といえば迂闊なことに、やはり読み聞かせるはめにもなるのである。T・S・エリオットが云うように、昆虫は宇宙から飛来したに違いない。
『ロミオ・マスト・ダイ』を観る。『キス・オブ・ザ・ドラゴン』のジェット・リーがちょっと良いので借りてきてみればこれである。作り手には物語を進行させようと云う気が殆どないようだ。あまりに停滞しているのでユーモラスにさえ映る。どうかすると忘れられている登場人物がおり、主人公よりは脇役の方が目立っている。従ってジェット・リーにも美味しいところがあまりない。重力に反した動きをすれば面白いアクションになるというわけでもあるまいし、何しろ余計なものばかりで目配りの行き届かない脚本にも困ったものである。
Published on: 2002/10/1
Categories: 映画