トータル・フィアーズ
気合いを入れて雪を掻く。
『トータル・フィアーズ』を観る。訳の分からない邦題だが、ジャック・ライアンものとしては原作をうまく翻案してある。黒幕をネオナチに設定したことが、フィクションとしては時節柄、かえってよかったのではないかと思われ、とは言え、ひとつ間違えれば007となるところを渋めの映像が救っている。核に対して安易な姿勢はおくとして、致命的なのは、核爆弾がFizzleであったというシークエンスがないことであり、被害があんなもので済むはずはないだろうと、当然の批判を受けるであろうのも不幸なことだ。後半にスケールダウンしているという印象があるとすれば、その説明不足による嘘臭さが原因となっている。
Published on: 2002/12/22
Categories: 映画