単純な場所

sophisticated girl; plain space

ザ・コア

『ザ・コア』を観る。『アルマゲドン』の方がそれらしくみえる。何しろバージル(ヴェルギリウスということだろう)などと、もっともらしい名前をつけられた地中船は驚天動地のオーバーテクノロジーの産物であって、これを市井の科学者が発明しましたというところがまずすごいのだが、この船と無線交信はするわ地球の核をリアルタイムでモニターはするわと、人類の叡智も止まるところを知らず、間違ってコアの回転を止めちゃいましたなどという阿呆には到底見えないところに無理がある。いやそれ以前、どうして止まっちゃったのよという疑問はおくとして。

などという観かたは多分、正しくなく、要するに金のかかったB級SFと知るべきなのだろう。ビックネームのないキャスティングには好感がもてる。わけてもDJ・クォールズはハッカーとはかくあるべしという存在感を示していて収穫。ナショナリズムが表出していないあたりも美点ではあるが、自己犠牲のモチーフは全て同一のものであってさすがにくどい。ひとりのキャプテン・ジャック・スパロウのほうが心に残るのが物語というものである。

ひさびさにオンエアで『ビギナー』をみる。ここに至り、ミムラは新人らしからぬ演技をみせていて感服。逸材というべきではないか。

Published on: 2003/11/24

Categories: 映画