シンデレラマン
『シンデレラマン』を観る。特典映像に実際のベア・ブラドック戦が収録してあって、この解説は現実の戦術というものを明快に語って参考になる。本編は事象を劇的に解釈してあって、マックス・ベアもヒールそのものと描かれており気の毒である。ラッセル・クロウとレニー・ゼルウィガーは仲が良くないというゴシップネタにもかかわらず感動的な夫婦を演じていて微妙に寒いのだが、ポール・ジアマッティがそれ以上に印象深い役回りで心に残る。多少の脚色が気になるとはいえ、手際良く無駄の少ない演出であり、敗れ戦って勝つという復権の物語をシンプルに構成して水準以上の作品となっている。
Published on: 2006/2/4
Categories: 映画