奇談
MovableTypeの3.31を導入。だからといって、あんまり変わったところもないわけですが。
『奇談』を観る。阿部寛の稗田礼二郎にはちょっと期待していたのだが、沢田研二のそれと同じくらいオリジナルのイメージからは離れた場所にあって、インパクトでは負けており、異端というよりは正統の考古学者みたいである。1972年の設定で、車両や小道具にはそれなりの考証がされているものの、集落なりハナレの場の雰囲気は希薄で、試みられているおどろおどろしさは原作のもつ空気感とは全く異なる。神父のキャラクタも大幅に簡素化されており、ヒロインを導入したり、判りやすいストーリーを組み立てたりした結果、業のようなものがなくなってしまったということではないだろうか。映画のクライマックスが予告編そのままで、原作の読者であれば知っていることながら、これもちょっとね。
Published on: 2006/7/21
Categories: 映画