日本沈没
『日本沈没』を観る。もちろん、2006年のリメイク版。ネタがネタなので、いろいろと突っ込み始めればキリがないにして、樋口真嗣が監督であるからには十分に見ごたえのあるスペクタクルとなっている。それだけの2時間15分であれば、驚くべき映画になっていたに違いないのだが、そんなことはもちろん予算が許さない。物語の中盤、草彅くんが魂の彷徨をするあたりはかなりダレる。突っ込み始めればキリがないにして、とはいいつつ、そもそも状況を作るためだけの起爆システムというのはあまりにも古風なドラマ装置ではないだろうか。このあたりのメンタリティは『ローレライ』でも見た気がする。宇宙戦艦ヤマト世代の宿痾ともいうべき作劇であり、少なくとも原作とはかなり異なった発想によっている。いや、集塵装置なしのヘリが火山灰の中を飛んでいるなどと、細かい話をするつもりはないのだが。
それはともかくミッチーこと及川光博は、豊川悦司とならび侠気のあるキャラクタをきちっと演じて印象に残る。
Published on: 2006/7/23
Categories: 映画