単純な場所

sophisticated girl; plain space

翼のない天使

またまた明け方の空に気球を見る。本日は二基。

『翼のない天使』を観る。M・ナイト・シャマランのメジャー第一作。後の作品ほど展開に凝っているというわけではないが、フィラデルフィアで医者の息子として育った監督自身のプロファイルが設定に反映されており、『サイン』に通じる神と信仰、啓示の物語であり、階段の下の物置部屋といったアイテムも既に登場している。作家は処女作に回帰するという観点からも興味深いのだが、子供から少年に移ろう主人公の独白によって繰られていく神探しのストーリーはいろいろと泣かせどころがあって、普通にじんとくる。佳作。主人公を演じたジョセフ・クロスは最近では『父親たちの星条旗』に出ているみたいだけど、写真をみるといかにも二等兵という感じの青年に育っており、思えば一瞬の儚さがフィルムに定着していて感慨深い。

Published on: 2007/1/21

Categories: 映画