ワールド・オブ・ライズ
『ワールド・オブ・ライズ』を観る。キャラクタがそれらしく、映像がそれ以上にそれらしいというリドスコらしい映画である。ハニ・サラーム役のマーク・ストロングは実に中東の秘密警察っぽい。状況を支配するのは結局のところヒューミントと生身の陰謀であるというあたりはトム・クランシーみたいだけれど、作戦の複雑さはほどほどで、緻密とも言い難いスパイ活動に妙なリアリティが漂っており悪くない。『ブラックホークダウン』と同じトルコの市街で撮影されたらしく、そういえば雰囲気も似ていて、あちらこちらのアメリカの活躍が思い起こされる仕組みであり、であれば
Saving civilization, honey
というラッセル・クロウのセリフが冗談に聞こえないあたりが恐ろしい。そのラッセル・クロウの増量ぶりも見どころだが、出演作の前後を考えると体重を10キロ単位で増減させているようであって、まぁ、ご苦労なことである。
Published on: 2009/4/30
Categories: 映画