真実の行方
『真実の行方』を観る。裁判ものの映画が好きで、基本的に目がないという方なのだけれど、比較的に有名なこの作品を観ていなかったのは、ひとえにリチャード・ギアが好きでないからで、それ意外に理由はなく、しかしこのリチャード・ギアは案外、悪くなかった。1996年の作品である。何事も食わず嫌いはいけない。
エドワード・ノートンの出世作である。オーディションで選ばれた実力を証明するように、特に最初の変貌のシーンは凄みがあって、懐かしいことだが『エイリアン通り』を思い出したことである。「邪魔だ、どけ」 脚本自体の出来はあまりよろしくなく、主人公の善を書き込みすぎた結果、放り出すようなラストになってしまっているのだが、これはつまりリチャード・ギアを起用した負の側面であって、この時期、この役者にはこういう役柄しか許されなかったということであろう。
Published on: 2013/10/6
Categories: 映画