単純な場所

sophisticated girl; plain space

ターミネーター ニュー・フェイト

『ターミネーター ニュー・フェイト』を観る。ジェームズ・キャメロンが『ターミネーター2』から地続きの物語として、3だの4だのをなかったことにして作ったという触れ込みで、『デット・プール』のティム・ミラーが監督というのもあって、ちょっと間違った期待をしていた感じもあるのだけれど、いや、あれはない。

マッケンジー・デイヴィスのグレースは長身の切れ味でカッコいいし、リンダ・ハミルトンのやさぐれぶりも見どころではあるけれど、なかったはずの『T2』当時のシーンは技術的興味を除くと、おいおいというほかない展開で、あとはアクションだけ。いろいろアップデートされているとはいえ、どうしたって焼き直し感は拭えない。強化人間の設定は、テクノロジーに関するここ30年の思想的変遷を反映しているとみえなくもないが、まず掟破りと評価すべきではあるまいか。己が内なる厨二がこれを是とするとしてもだ。

Published on: 2020/2/15

Categories: 映画