非常事態

政権移行初日、パリ協定からの離脱を手始めに議会襲撃事件の暴徒1,500名を恩赦し、WHOからも脱退した上で、トランプ大統領は非常事態を連発して南部国境にも軍を派遣する。かねての主張にもとづいての有言実行というわけだが、不穏すぎる4年間の始まりであり、すでにお腹いっぱいという感じ。メキシコとカナダの25％関税も実現しそうな雰囲気になっていて、大戦を代償に構築されてきた世界秩序とプロトコルをすべてご破算にして、世界は行き着くところまで行くしかないところに来ている。独裁者の余命を考えれば、この混乱も過渡的なものに過ぎないのだが、根太が腐っては再建もできないのが世界の構造というものであろう。

退任にあたってバイデン政権は予防的な恩赦を実施しているのだが、コロナ対策を指揮したファウチ博士が対象に含まれているあたり、新政権のならず者ぶりを見越している。とくに過剰反応とも思えないのが新世界秩序の現実というものである。いやはや。

Published on: 2025/1/21

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