単純な場所

sophisticated girl; plain space

レンフィールド

『レンフィールド』を観る。ドラキュラの僕となった男が、その支配から逃れて自分を取り戻そうと奮闘する。ニコラス・ケイジがドラキュラの役でダークコメディの仕立てにあっては意外に似合っている。ストーリーはかなり混沌としているけれどニューオリンズを舞台として、何かとそれっぽい雰囲気があって悪くない。もとより、話の筋を求めるような種類の映画ではないことだし。ヒロインの位置にいるオークワフィナは存在感があってなかなかいい。

『図書館の魔女 高い塔の童心』は期待通りの中編で『図書館の魔女』の10年前、起きることのなかった第3次同盟市戦争を語り直すという趣向そのものがアツい。前に語られていることとは、やや違う経緯もあるはあるとして改訂が進むにつれて文脈が整っていったりもするのではないだろうか。この重厚な世界観の物語にはそのような年輪の刻み方もふさわしいと思うのである。

Published on: 2025/3/8

Categories: 映画