単純な場所

sophisticated girl; plain space

レザボア・ドッグス

『レザボア・ドッグス』を観る。映してみせ、映さずしてみせる。凡俗な映画監督が百年かかっても到達出来ない境地だが、デビュー作。フィルムの最初から最後の一コマに至るまで、どっぷりと浸かり込まねば、おそらくこの味はでないだろう。間違いなく監督の仕事として逸品。

実際のところ、文学という気分が「描けていない」ことを槍玉に挙げるとき、“描かないために”あらゆる努力を傾注することこそが唯一、有効な反証となろう。これはその結実といってよい。

Published on: 1998/6/7

Categories: 映画