ザ・グリード
で、何だってフランス映画なんかを観ているかというと、某映画ミニコミ誌で高く評価されていたからなのだが、文中「物語の後半、息子の復讐を云々」という記述に、それは違うだろうとの感あり。『陽だまりの庭で』がストーリーとして優れているのは、それが復讐を題材にしていないからであって、そこを見誤っては評価の意味がない。
本屋で『暁天の星 鬼籍通覧』を購入。面白いけどなぁ、生々しすぎ。一方で、法医学版『動物のお医者さん』の抜けた味わいがあって、インターミッションの「飯食う人々」も押井ファンには堪えられぬ仕掛け。いや、やっぱ好きですね。それにつけても、専門のある人間は強い。
『ザ・グリード』を観る。「90分で3000人、喰って喰って喰いまくれ」といういわく付きの宣伝文句で記憶に残る、いわゆるB級ムービー。プロットといいガジェットといい、真剣にB級であることを志していて、製作費を安くあげる工夫も涙ぐましく、駄目は出せない。結末もバカっぽくてよろしい。
しかし本、映画とスプラッタな二本立て、端から見れば人格を疑うとろこである。
Published on: 1999/6/5
Categories: 映画