単純な場所

sophisticated girl; plain space

プライベート・ライアン

『プライベート・ライアン』を観る。

いやもう、かねて聞いていた通り冒頭、上陸作戦のシーンは恐ろしく作り込んであって、映画史に残るといわれても、あながち誇張であるとは言い切れない。日本映画にかつてあり、なくして久しいものが、そこにはあり、そう考えるとスピルバーグが何をやりたかったかも、朧げながら知れようというものだ。

思想信条に関わる部分で多少の疑問があるにせよ、演出はひどく分かりやすく、といって安っぽいわけではなし、メッセージなるものを読み解く行為の入門編としては適当か。余りにも分かり易すぎることが仇となって、プロの批評家は素直になれまい、そう危惧するほどである。

Published on: 1999/7/2

Categories: 映画