単純な場所

sophisticated girl; plain space

アイアン・ジャイアント

『アイアン・ジャイアント』を観る。主人公は何処かでみたような造形でありながら、映画としての方法に日本アニメの影響は殆ど窺うことができない。何といってもレイアウトの質が高い画面で、実写でのそれを観てみたいと欲求させるほどなのだ。従って全体の印象は非常に端正である。アメコミの登場人物そのまま、古典的なキャラクタデザインにもかかわらず。いや、それ故か。

1957年のアメリカと、冷戦を挟んで対峙する現代にあって、おそらくは寓意を読み取らねばならないのが大人の立場というものなのだろうが、彼は結局、何処へ、そして何になったのかと、そのことばかりが気にかかる。

Published on: 2000/6/29

Categories: 映画