単純な場所

sophisticated girl; plain space

シックス・センス

久々に松本まで遠征。ジャスコでトップバリュブランドのハムを、何の躊躇もみせず購入する配偶者に感心するも、世事に疎いだけかもしれぬ。

『シックス・センス』を観る。実をいって暗転の多用は好みから外れているのだが、『ホーンティング』に爪の垢を煎じて飲ませてやりたいくらいの出来ではある。何といってもビデオ返却に急ぐ夜道22時過ぎ、現れる人影に怯えた事実を認めなければフェアとはいえまい。

いってしまえば陰鬱な、全体の基調というのはそうと意図せずに作ることができるものではないからして、そのセンスを認めるに吝かではないとはいえ、同じセンスがいわば底の知れた「秘密」を軸と頼みに作劇するのは如何なものか、そう思いもした。しかし、よくよく考えれば類似の先行諸作品に比しても、これはかなりよく出来ていて、それは恐らく個々のエピソードの深み、ある種の再読性を意識した脚本の洗練による。マルコムと少年の別れのシーンなど、こちらはいつでも泣く用意があるというものだ。

いやしかし、そうはいっても我が道を往くブルース・ウィリス、ここに至っても万事いつも通りなのは一体、どうしたことなのか。

Published on: 2000/7/2

Categories: 映画