シビル・アクション
『シビル・アクション』を観る。それは素材へのリスペクトか、S・ザイリアンの抑制の効いた演出は、ジョン・トラボルタに肝心な一切を語ることをさせず見事。退屈と紙一重ながら、「事実に基づいている」と標榜する映画の節度というものが、そこにはある。
もちろん『インサイダー』を引き合いにださずにはおれないが、物語の余韻という点ではこちらが上か。なにしろあちらにはあった捨て台詞がこちらにはない。
悪魔的なロバート・デュバルとか、相変わらずのウィリアム・H・メーシーとか、脇役も手堅い布陣でとにかく玄人好みといった感じ。
Published on: 2000/7/1
Categories: 映画