単純な場所

sophisticated girl; plain space

ポセイドン

『ポセイドン』を観る。リメイクのあれ。驚いたことに物語が始まって早々に、まるで委細構わずといった感じでポセイドン号は転覆する。それはもう問答無用といった感じである。以降は評判が悪いというのも納得の演出で、突っ立っていたり唐突に行方不明になったりと、登場人物の行動は状況にそぐわないという一点で苛々するし、そもそも自らを助けようとしない者が助かったところで手に汗握るということにはならないのである。思うにヴォルフガング・ペーターゼンの関心は船の転覆にしかなかったのではなかろうか。編集も相当に刈り込んであって不意にシーンが飛んだりするのだが、無い方がマシ、という思慮はあったということであろう。古典をよしとする風潮に与するわけではないが、全体としてかなり酷い。ラストには救援の船がみえたりするのだが、ローグウェーブをどのように回避して登場したのか。

Published on: 2006/11/26

Categories: 映画