ユナイテッド93
『ユナイテッド93』を観る。現実の共通体験がありながら、しかし決して知り得ない細部を追って反芻、補強するというのは奇妙な感覚である。徹底してリアルを志す一方、つまり時制は往時にありながら、UA93は墜落したのか撃墜されたのかという点について相応の回答を明示しているあたり、事後の関心が陰謀論に向かいがちな現在の苛立ちを表していて、割合に立場の明確な映画といえる。結局のところ撃墜許可は出されていたのであり、どのあたりに陰謀が必要なのかというのが当方の立場。
Published on: 2006/12/23
Categories: 映画