フラガール
『フラガール』を観る。物語の神は細部に宿る。まずは昭和40年を現出せしめた美術はなかなかに見事で、ウェザリングの効いたセットも空気感も平板なところがなくそれなりにリアルである。物語の重さもそれに輪をかけて現実味があって、名誉もあくまで主観的なものなので、いろんなことがほろ苦いのだが、それは決して不快なものではない。脚本も考えられたもので、フラを効果的に使った駅のシーンには誰だって泣くしな。何よりも、俳優による踊り自体が気合いの入ったものであり、松雪泰子も蒼井優も立派な仕事をしていて、ことにクライマックスの打楽器にのせたフラは力強いものであって口を開けて見蕩れる。
で、その常磐ハワイアン・センターも今じゃSpa Resort Hawaiiansだよ。立派になったものだねぇ。
Published on: 2007/5/2
Categories: 映画