単純な場所

sophisticated girl; plain space

LOFT ロフト

『LOFT ロフト』を観る。ほとんどの画面には過剰で雑多な要素があって、それらが凝りに凝った構図に配置されることで独特の緊張感を醸し出している。一方でストーリーはゆるゆると、時に不可解な転調の多いいつもの黒沢節なので、観ているこちらも何だか妙に疲れるのである。更に気の毒なのは役者であり、確信犯的に突拍子もないキャラクタの上、ラストはアレなので、働いているように見えないばかりか、そのテンションは異様に映る。「世界の果てまで」っていわれてもねぇ。筋書きの意図を追うのは恐らく無駄なので、画面のコンポジションをただ楽しむ。

Published on: 2007/7/19

Categories: 映画