単純な場所

sophisticated girl; plain space

ママの遺したラヴソング

『ママの遺したラヴソング』を観る。ジョン・トラボルタが初老の大学教授を演じ、同居ものやらマイ・フェア・レディものといった物語の風味が微妙にして、いくらでも面白くなりそうな気はするものの、展開は淡々としたものである。季節の移ろいはうまく表現されていたと思うが、人心の機微はなかなかに複雑であり、それぞれのキャラクタに何が仮託されているのかがよく判らない。それもまぁ、登場人物が始終、酒を呑み、タバコをやたらと吸っているのに比べれば、ささいな瑕疵であろうとはいえ。あまりにも煙たいのでスポンサーに煙草会社が入っているのではないかと本気で疑っていて、『サンキュー・スモーキング』にあったがごとく、スカーレット・ヨハンソンに喫煙をさせようというのがこの映画の裏の狙いではないだろうか。

Published on: 2007/9/24

Categories: 映画