単純な場所

sophisticated girl; plain space

恋愛睡眠のすすめ

『恋愛睡眠のすすめ』を観る。『エターナル・サンシャイン』がツボに嵌まり、しかし『ヒューマンネイチャ』があわなかったミシェル・ゴンドリーだが、監督というよりは役者の要素が大きかったのではないかと今にして思う。この作家性はやはり好きである。主演のガエル・ガルシア・ベルナウは、壊れているとしか言いようのない筋書きのなかでのたうちながら、なかなかの好印象。ボール紙とセロファンの不思議世界は美術的に見応えがあるし、現実が不条理である以上に難儀であることの物悲しさが全編に滲んでいて、脈絡を追うのはほぼ不可能な映画だというのに心に残る。

Published on: 2007/12/1

Categories: 映画