単純な場所

sophisticated girl; plain space

カオス

『カオス』を観る。ジェイソン・ステイサムが暗黒面をもつヒーロー、ライアン・フィリップが頭の切れる新人刑事というキャストも素直でいいと思うのだが、ウェズリー・スナイプスが悪役というのがあまりないだけに秀逸でよろしい。あれはどうみても悪役顔だと思うのである。バッドコップものの映画は何しろいろいろ作られているだけに意外性を狙うというのも大変だし、銀行強盗ものとしては『インサイド・マン』のパロディか何かかみたい(王子の貸金庫って何やねん)。シアトルの夜景はまんま『グレイズ・アナトミー』だし、いろいろと研究して新味を出そうとしたもののモンタージュのようになってしまったという例ではないだろうか。カオス理論まで持ち出したわりには小道具以上の役には立っていない。『サスペクト・ゼロ』におけるゼロ理論みたいである。紙幣に匂いをつける云々とか、牽強付会に近い設定もあるものの、キャスティングは悪くないので結局はそこそこ観られる。

Published on: 2008/2/11

Categories: 映画