11人の賊軍
『11人の賊軍』を観る。北越戦争の帰趨を左右した新発田藩の寝返りを題材にして、お家の事情の陰で口を封じられようとすることに抗する平民と義に生きようとする侍の話であるのはいいのだけれど、複雑そうで単純なプロットや、やや安めの活劇っぽい砦の攻防が全体としては見応えを削いでいるような気がしなくもない。奥羽越列藩同盟の文脈を現代的な価値観の映画で使おうというのであれば、もう少し工夫が必要だったのではあるまいか。一方、木竜麻生や鞘師里保が出演しているのであきらかな通り、キャスティングは優れているので推したい気はする。
Published on: 2025/3/23
Categories: 映画