単純な場所

sophisticated girl; plain space

皇帝ペンギン

駅前の市民会館に『皇帝ペンギン』の上映会を観に出かける。昨年オープンしたこの施設のホールは初めてだったのだが、贅を凝らした造りで市の財政が不安になるほどである。映画自体はよく知られたコウテイペンギンの生態を丹念に追ったもので、アカデミーの長編ドキュメンタリー賞。特に水中の撮影が美しく、アザラシの意外な一面には瞠目。オスの個体数はメスに比較すると少ないということだが、さもありなんという過酷な生であって、知れず背筋が伸びる。南極大陸に長大な列をつくって行進するこの生き物をつくった時の永さと、その時間を生き抜いてきた事実そのものに驚嘆を禁じ得ない。

Published on: 2006/5/20

Categories: 映画